城南宮のお詣りがもっと楽しくなる厳選5ネタをご紹介
今回は平安遷都の際に創建されて以来、京都の南から1200年都を守護してきた城南宮です。城南宮は、平安時代から方違え(かたたがえ)の宿所として、上皇や貴族たちの不安を取り除いてきました。 方違え(かたたがえ) とは、悪い方角を避けるために別の場所に一泊し、翌日そこから方角が変わった目的地に向かうという、陰陽師に基づいた風習です。現在でも、城南宮は「方除(ほうよけ)の大社」として篤く信仰され、引越しや旅行などの厄除けや安全祈願として、全国からたくさんの参拝者で賑わいます。
新しく挑戦をする時や新しい環境が始まる時、良いご縁に巡り合いたい時には、城南宮に参拝するのがおすすめです!この記事では、参拝するのがもっと楽しくなる、厳選した5つの小ネタをまとめました。厄除けの神様にふさわしく、境内に一歩入ると清浄な空気に包まれる城南宮で、多くの良いご縁に恵まれ順調なスタートが切れるよう、お手伝いができると嬉しいです!
城南宮には、あらゆる病気が治るという言い伝えがある「菊水若水」という名水が湧き出ています!手水舎で竹筒から出ている水が、この名水です。江戸時代には霊元法皇(れいげんほうおう)がこの水を飲むことで歯痛を直したという記録もあり、古くから参拝者が絶えません。お百度を踏み、水を持ち帰って病人に飲ませるという風習もあるそうです。
もともと城南宮がある伏見という地名は、伏流水(地下水)が豊富に湧き出ていることから、「伏水(ふしみず)」とも呼ばれていました。伏見の名水は「伏見の伏水、灘の宮水」と言われ、同じく酒どころとして有名な灘の名水と共に、おいしい日本酒が作られる水として有名です。その中でも名水と言われる「菊水若水」に手を触れて、厄除けの浄化パワーを感じてみてください!
城南宮は、「京都五社巡り」のうちの一社です。「京都五社巡り」とは、京都の中央を守護する平安京、北の上賀茂神社、東の八坂神社、南の城南宮、西の松尾大社の五社を参拝するご利益巡りの事です。平安京は、風水で理想の場所である「四神相応の地」に造られました。「四神相応の地」は方角を司る四神、北の玄武、東の青龍、南の朱雀、西の白虎が守護していると言われていて、この良い条件を持つ土地に住むと神様に守られ長寿で繁栄すると考えられてきました。
・北 玄武 高い山
・東 青龍 清き流れ
・南 朱雀 開けた湿地帯
・西 白虎 大きな道
「五社巡り」は、どの神社から始めても構いません。五社であればどの神社でも手に入れられる「五社巡り四神色紙」に御朱印を集め満願すると、記念品がいただけます。自然の地形と四方から神々に守られた、京都のエネルギーを感じつつ五社巡りをすれば、願い事も成就しそうですね。
城南宮の鳥居は、東と西で「扁額(へんがく)」の字を書いた人が異なります。「扁額」とは、鳥居などの高い所に掲げられる額(がく)の事です。東入り口にある鳥居の「扁額」は、書道の達人である有栖川宮幟仁(たかひと)親王の御染筆です。有栖川流書道を大成され、五箇条の御誓文の正本を記した方です。力強い字に歴史を感じられますね。
西入り口にある鳥居の「扁額」は、関白九条尚忠の書です。雅な雰囲気が有りますね!城南宮は歴史の中で様々な重要な場面に登場しますが、鳥羽伏見の戦いでは、この西鳥居から鳥羽街道の小枝橋に至る参道が、主戦場の一つとなりました。旧幕府軍に勝利した薩摩軍は、城南宮のご加護によって勝利を得られたと、お礼参りに訪れたそうです。
城南宮のご神紋は、全国的にも珍しい「三光のご神紋」で、太陽と月と星を表しています。壮大ですね!ご祭神である神功皇后が、三韓征伐の時に軍船にたてた御旗の「日月星の御紋章」が由来とされています。
三韓征伐というのは、神功皇后が海を越えて新羅に攻め入ったという大変な戦いの事ですが、なんとこの時神功皇后は妊娠をしていたと言われています。お腹に石をあててさらしにまくことで、出産を遅らせ、帰国後に無事、第15代天皇となる応神天皇を出産したそうです。
大変な状況の中で無事出産し立派に育てた神功皇后は、安産・子授け・子育て・家内安全など、出産や家族に関するご利益があります。「三光のご神紋」にも願いを込めて参拝すると、自分だけではなくご家族の運気も上がりそうですね。
城南宮には美しい庭園「楽水苑」が有ります。白河上皇は城南宮に離宮を築く際に、「源氏物語」の光源氏の大邸宅「六条院」に影響を受けたと言われています。その為「楽水苑」には、源氏物語にも登場する80種類もの植物が植えられていて、四季折々の植物が楽しめます。
「楽水苑」では、春と秋に「曲水の宴」という平安貴族の歌会が再現されます。平安装束を身に付けた歌人が、小川のほとりで盃が流れてくるまでに和歌を詠み短冊にしたためるというもので、見た目にも非常に風流で優雅な、京都を代表する年中行事の一つです。
お茶席「楽水軒」では、巫女さんにお菓子とお抹茶を出していただけます。源氏物語の世界に思いを馳せながら、ゆっくりとした気持ちで京の美しいお庭を眺めてはいかがでしょうか。
「楽水苑」拝観料:大人600円、小・中学生400円
拝観時間:午前9時~午後4時30分(受付 午後4時終了)
※「楽水軒」の呈茶席は、神苑拝観料とは別に料金がかかります。
城南宮には大きな駐車場が有りますので、車かバスで行くのがおすすめです。
住所:京都市伏見区中島鳥羽離宮町7番地
電話:075-623-0846
バス:
・らくなんエクスプレス バス停「油小路城南宮」徒歩3分・・・平日(乗り場:京都駅八条)
・らくなんエクスプレス バス停「城南宮前」徒歩1分・・・土日(乗り場:京都駅八条)
電車:近鉄「竹田」駅 徒歩15分
まとめ
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。行って良かったおすすめの神社、城南宮の厳選5ネタを紹介させていただきました。あらゆる病気が治るという言い伝えがある「菊水若水」を楽しんだり、「京都五社巡」の御朱印を集めたり、書道の達人と関白が書いた東西の鳥居の「扁額」を見比べたりと、楽しくご参拝できる見どころがたくさんある神社です。また、太陽と月と星をかたどった珍しい「三光のご神紋」や、源氏物語にも出てくる80種類以上の植物が植えられた「楽水苑」を眺める事で、はるか昔の日本書記や源氏物語の世界に、思いをめぐらすことも出来るかと思います。新しく挑戦をする時や新しい環境が始まる時、良いご縁に巡り合いたい時におすすめの城南宮で、是非厄をおとして新しい人間関係を楽しんでください!
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